Get Low 墓に行く前に・・・・

夫婦でもう一週間程前から風邪をひいてしまい、それがなかなか良くならないので今日はすっかりくたびれています。咳がひどくて外にも出られないので成り行きとして、又サテライトの映画を沢山見る事に成りました。
此の映画 Get Low のスタートのシ―ンでは、典型的西部劇なのかと思ってちょっと構えて見て居ました。
ドブロギターが流れる音楽の感じも、いかにも一癖あるならず者がタウンに突然現れて、周りの人々は「一体何事か!?」と云う驚きの表情を見せたりする様子が描かれて居るシ―ンから始まります。でも徐々にストーリーが展開して行くにつれて、此の映画は色々な意味で面白く無いはずが無いと解るようになります。
まず出演者の顔ぶれからしても超豪華で、いわゆるトップクラスの演技派であるロパート デュヴァル、シシー スペイセク、ビル マ―レイですから映画好きにとっては願っても無い組み合わせと言えるでしょう。
全体を通して此の映画には決して派手なシーンはありませんが、舞台設定もむしろ現在の私達から見ると現実的で、普段我々が知っているガンファイターが出て来てライフルピストルで撃ちまくると云ったお決まりの西部劇ではありません。
私個人的にはこう云う映画はむしろロマンス ムービーと言うべきでは無いかと思いました。しかし、若い男女がやたらといちゃいちゃするような軽薄なロマンスでは無く、昔むかし人々が自分の愛する人に一生の愛を誓い合って居た時代の、深くて純粋なロマンスのお話なのです。

一番初めの部分のロバート デュヴァルが演じる主人公でもある男フィリックスが街に出て来たシ―ンは、此の映画のストリーの芯になっている人間社会上っ面さや軽薄さを物語って居ます。
一見往々にしてありそうなお話しではありますが、まず此処で「一体何があったんだろう?」と此の謎の多い異様な身なりで明らかに<社会からの穏れ人>と解る男に興味を持たずには居られません。
余程の悪い奴なのか、狂人かあるいは危険な人物でこの町の人達からは奇異な目で見られ恐れられている人物・・・・・という興味深い視点からドラマが始まります。私は多分此の男は何か誤って悪い事をしたのであろうと考えて居ました。
町の住人達に取っては彼の姿を見かける事さえ珍しく、彼が久し振りに現れただけで尋常では無い雰囲気になりました。しかしビル マ―レイ扮する町の<葬儀屋の主人>は、此の長い年月教会にも現れた事が無かった男に、丁寧に応対して歓迎するのですが、実に此のキャラクターはビル マ―レイに似合って居ると思いました。
ビル マ―レイはずっと若き日には、伝説的なTV番組で数多くのコメディアン達を世に送り出した サタディ・ナイト・ライブ70年代の終わりから80年まで、あのブルース プラザーズに出演したジョン べルーシ エディ マーフィなどと共にレギュラー出演して、コメディアンとして知られるようになった人物です。
ですから笑わせるのは彼の得意な分野ですが、此の役ではそれ以上の深い思慮のある人物を演じて居ます。いわば此の映画では、彼の演じる葬儀屋のキャラクターがとても重要なポイントにもなっています。彼は様々な悪い噂のある此の男の申し出をちゃんと聞く事にしました。
其処から此のストーリーが一気に、やはり映画でなければあり得無い楽しい内容になって行きます。
 此の異様な姿の隠者は、何と本人がまだ生きている間に葬式パーティをしたいと云うのです。初め葬儀屋の主人はそれは不可能であると考えますが、フィリックス本人の考えに興味が湧き、ある種のチャレンジ意欲を感じ始めます。葬式とは普通本人が死んだ後で行われるにも関わらず、自分が生きている間に町中の人々が自分に関して何か言いたい事があるならその場で聞きたいと云う、フィリックス自身の思いをかなえてやろうと考え始めます。
其れからのフランクの作戦がとても笑わせられてしまう所で、私は久し振りに大笑いしてしまい所どころでは、本気で吹きだしてしまいました。そのあたりのユーモアセンスはとてもアメリカ的でおおらかで、小粋でうまく考えられていると思います。
葬儀屋のフランクは自分の息子に此のクライアントの世話をさせる事にしますが、ただでさえ社会のはみ出し者で「神をも信じない不届き者」であるフィリックスの葬式パーティにやって来る人は居そうにも無いのですが、本人の意思を尊重すると云うのがプロフェッショナル葬儀屋の流儀なので、あえてそれを果たすための作戦を考えました。そのフランクの作戦とは・・・・・・フィリックス自身から町の人達への<広告>による招待でした。
その間、葬儀屋の父と子は徐々に此の謎の男の事を知る事になります。それにつれて人々が今まで語って居た
様々なひどい噂から伝えられていた<悪い奴>イメージとは違う彼の本当の人物に眼が開いて行くのです。
シシ― スペイセクが扮する役はフィリックス昔の恋人マディ―ですが、此のキャラクターとフィリックス再会が元で事の真相がはっきりと浮き上がります。長い時間を経て今ではただ懐かしい二人の間には、実はとても悲しい過去があったのです。
自分が年老いて何時死んでも可笑しく無い年になると、あらゆる辛い過去も色を変えてすべてが理由のある人生の出来事として、何時かは受け入れ、許し、肩の重荷を下ろせる気持になれるのでしょう。
今の私にはまだそれは解りませんが、今回此の映画から私が学んだ事は<真実>とは・・・誰にも解らないけれどどんなに誤解されて非難されても、誰にも知られたくない大切にして置きたい自分だけが知っている真実で良いと云う気持もあると云う事なのです。例によって、真相は映画を見てのお楽しみ・・・・という事にして置きますが、「見て良かった」と思える本当に内容のある良い映画のひとつだと思いました。
ちなみに Get Low とは俗に死ぬ事を意味するそうです。




      GET LOW ・・・・・・・・アメリカ映画
                 制作 2009年
                 監督 ア―ロン シュネイダ―
                 出演 ロパート デュヴァル
                     ビル マ―レイ
                     シシ― スペイセク

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この記事へのコメント

2012年03月26日 19:12
私は映画とかドラマはほとんど見ませんが、本人が生きてる間に葬式を行う・・・
キャラクターとフィリックスの再会が元で事の真相がはっきりする・・・
興味そそられる内容と思います・・・
多分、映画が終わる頃はい美が出ていますね
デミ ②
2012年03月26日 19:14
映画が終わる頃はい美が出ていますね
         ↓
  いびきに訂正させて下さい
2012年03月27日 15:51
デミさん、映画も最近では内容によってはつまらないのもあります。私もわざわざシアターに出かける事は無いのですが、時々良い映画を見るのはストレスの解消にはなりますよ! 
日本人には字幕を見るのがめんどくさいとは思いますが、やはりアメリカ映画は面白いですね!
たまには是非見て下さい!      
 
2012年03月27日 19:05
ご夫婦でもう一週間も!@@
大丈夫ですか?お大事にしてくださいね。
最近、腸を強くすると風邪を引きにくいと、ヨーグルトがブームになってますよ。私もそれプラス、お風呂に半身浴で腸を温め(?)風邪ひかないですんでます。

映画面白そうですね。生前葬のお話でもあるんですね。
奥が深そう!チェックしておきますね。
2012年03月28日 14:17
TAMOさん、御心配頂いて有り難うございます。
どうやら年のせいで風邪も長引くらしいのです。
五十代では平均一週間、六十代になると一気に一カ月も風邪が治るのにかかるそうなのですよ!
その意味では平均と言う事になりますネ。
咳が止まらないので体力をかなり消耗して疲れたかんじです。
ビタミンの多い物を食べるのも良いそうです。一応ミカンや鍋物をたくさん食べて見ました。
ある映画は見ると腹が立つものがありますが、此の映画はその点で安心ですよ!
最近の映画はバイオレンスが多すぎて困りますが、笑わせてくれる映画は有り難いですよね。
2012年03月28日 19:58
今晩は~(^^)
映画評論家まがいの批評(もしかして本職?)
評論家が変な顔してませんか(私の仕事取るな~)と
映画久しく見てませんね。
仕事を終えて(リタイア)病気と仲良くしながら残された
人生で何か出来る事は・・旅と写真かな?
そんな感じで又写真の世界でさ迷って居ます。
映画何十年も見てませんね。
仲の良いご夫婦なのが何となく伝わります。
2012年03月28日 20:03
安静してますよ
風邪には首の下に風門というツボがあります
オリーブオイル(食用でもよい)をたっぷり塗り
だんな様の愛の手でやさしく揉み解してもらった後
ホッカイロを下着の上から貼りバスタオルで首筋を
温めると気持ちいいですよ  参考まで↓
http://jiritsuguide.com/improvement/tsubo_fumon.html
2012年03月29日 12:14
あいべんさん、定年後に好きな事を・・・・誰もが夢見るのですが、なかなか本当にしたい事が見つからない人が多いのではないでしょうか。
私の様に自分の想念からものを作るタイプの人間には、他の人達の仕事を客観的に楽しむのが息抜きになります。そういう意味では映画はとても良い娯楽になりますから、見る事が最近特に増えました。以前は音楽のコンサート、友達を訪ねて小旅行とか、活動的に過ごしていましたが不思議なほど最近はそれに興味がわかなくなっています。
年のせいでしょうね!
私達は夫婦で共に変人なので、お互いしか理解しあえる相手が居ないだけなのですよ。 
2012年03月29日 12:26
Hiro555さん大事にならなくて良かったですね!
私の風邪は何時もの風邪と違うせいか、普段の薬が効きませんでした。
スチームで喉を湿らせると良いとか聞きますが、暖めると云うのは知りませんでした。今度試してみます。
確かに今回は喉の下、肩甲骨の真ん中あたりが晴れて居ました。
マッサージするだけでも違いがあるのですね。
色々情報を有難うございます! 
2012年03月31日 00:35
「GET LOW」。人の生き方について考えさせられる映画ですよね。私は、飛行機の中で観ました。日本での公開は未定のようですが、地味ながら良い映画です。
2012年04月01日 04:26
ジュリアナさん、本当にそうですよね。
見た目の華やかさや、美男美女が出てくる映画とは違う内面の価値とか、多分誰の人生にもきっとあるのだろうと考えさせられて心が温かくなりますね。
是非日本でも公開して欲しい映画です。
2012年04月06日 17:58
もう風邪は治りましたか?
夕べは 【 ももへの手紙 】というアニメ映画を試写会に行ってきましたよ。
2012年04月08日 05:25
ハイジママさん、心配して頂いて有り難うございます!
風邪の方は何とか成りましたが、明日の日曜日のイースターの<子供達のイベント>の支度でちょっと忙しくして居ました。
しかし何故か今年は寒い春で、桜の花も折角咲き始めた所で雨になってしまい、ブログにアップする予定が果たせなくなってしまいました。
最近パソコンが変で、みなさんのところにコメントするのが困難になっています。
何故かフリーズしてしまうのです。
でも、また調子が戻ったらお邪魔しますよ!
2012年04月14日 23:55
もう、イースターのエッグハントは、終わっちゃったかな
momoサンとご主人サマの長々の風邪は、吹雪が吹き飛ばしてくれるとイイナぁ~治りかけが肝心です無理せずお大事に。。。イイですよね自分で選ぶと好みの作品に偏りがちですが、おススメの作品、玉石有りなのも、楽しみの一つかもbyすばる
2012年04月15日 04:51
じゅんさん、お久しぶりですね!
今年は気候も調子が外れているし、経済ももう一つでとても活気の無い春になって居ますが、生きているだけでも有り難いと思っています。
そんな今、此の映画は一人ひとりの私達に人生の意味を考えさせてくれると思いました。
私には好きな映画と云うと沢山ありますが、此の映画もきっとその一つになると思います。
外国映画は余り見ないという方も居るとは思いましたが、
映画大国のアメリカでも優秀な映画は、お勧めしないとね!
じゅんさん、日本公開があったら是非見て下さいね!

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